一年後　生きてんの？
希死念慮　一辺倒？
空っぽの部屋に流れ出した
忸怩たるミュージック

身銭を切るのが嫌で
切らせるのはもっと嫌で
それでいて結局は誰かに寄りかからずに生きていけなくて

街灯に照らされた街路樹の影が揺れてる
唯ぼんやりした不安と期待を抱いて

好むと好まざるとにかかわらず
経験や習慣は血肉としてわだかまる
ボタンの掛け違い　歯車の噛み合わせで
何もかもが変わりうるほど脆い現在地
突き当たりの吹き溜まりに差した月明かりは澄み渡り
あらゆるしがらみを振り払いたい
差し当たって明日　明後日　明々後日より
先のことは考えない　考えたくない

暫定的に生きてゐる
残念ながらゲームは続く
反省会は何千回目？
暫定的に生きてゐるだけ

僕ら　どうせ
ろくな歳の取り方をしないだろうぜ
だから　せめて
踊る阿保でいられるうちに踊ろうぜ

転がる石ころと先延ばしのピリオド
産まれてきた意味を問う世にも稀な生き物
幾度も繰り返してやまぬ自問自答
浮かんだ疑問符を音符にするト音記号
良いことばかりじゃないが
悪いことも含めて
かくかくしかじかで今に至る
実際　ペニシリンとかタルトタタンも
失敗がきっかけで産まれたっていうぜ
幸福で理想的で完璧なライフ
挫折を知らない快適なライフ
誰もが憧れる模範的なライフ
それはつまり似たりよったりのステレオタイプ
すなわち　過ちが僕たちを形作る
なんて与太話　あながち間違いじゃないと思う
帰り道はいつも俯きがち
そんな風な毎日

暫定的に生きてゐる
慣性に突き動かされて
未完成でも　不完全でも
無関係に誰もが今を

暫定的に生きてゐる
残念ながらゲームは続く
反省会は何千回目？
暫定的に生きてゐるだけ

生きていくだけ
生きていくだけ