きみは哀れでかなしいひと
そして冴えないぼくはきみの虜
あの世とこの世の狭間みたいな
それを地獄なんて呼ぶんでしょう？
自業自得と醒めないきみの
終わらない夢をぼくも見たいよ
少しずるをしたせいかな
どうか見逃して　ねえかみさま

愛の形骸だって
やがては朽ちて滲んでいく
それでも曖昧な仕草で
もう一度微笑みかけて、ほら

絶え間ない暮らしで
いつかは全て忘れていく？
それでもぼくはまだ

醒めないで、醒めないで、醒めないで
きっと間違いとしても
終わりがないものほど美しいんでしょう？
識らないで、識らないで、識らないで
言い淀んだその先を
落としたものばかりがきらきらした

行列成した不幸が
ただ目の前で胡座かいただけ
想定外な答えがただ
液晶通して笑うだけ
さあ今すぐその手差し出して
どうか射止めてほしいよ
二度と動かないように

涙流したって戻らず時だけ渇いていく
自動化された動きだって
錯覚だと割り切れないのは
AIの型式なんて
その実、呪いと気付いている
それでもどうかまだ

「きみは哀れでかなしいひと
紛い物の私もきみの恋人？
あの世とこの世の狭間みたいな
それを人はなんて呼ぶんでしょう
自業自得と塞いだきみの
呪いをいま解いてあげるよ
少しずるをしたせいかな
どうか見逃して　ねえかみさま」

醒めないで、醒めないで、醒めないで
これでさよならをしても
「いつかは終わり」
だから愛おしいんでしょう？
言わないで、言わないで、言わないで
ずっと望んだ言葉を
残した光だけがただきらきらした