A
気がつけばいつも
私の左側を歩いていたね
大人に近づくに連れて
伸びた背 大きな手 低い声に
置いて行かれた気がした
B
友達以上の存在だけど
恋人の響きは似合わなかった
近いようで遠い距離に
戸惑ったあの日が蘇る
S
春は同じ桜を見て
夏は一緒に花火して
巡る季節と想いは
大切すぎる宝物だった
逆さに回りだした時計の針は
まだ止まることを知らない
A
人間の持つ感情と
人と人の関係や立場は
いつも上手く交わらず
霞んだ背中 遠ざかる想い 涙と共に
誰かの頬を濡らした
B
あなたの好きと私の好きを
足したりかけたりしたとしても
それは恋とは呼べないでしょう
ただの"幼なじみ"なのだから
S
秋は同じ紅葉眺め
冬は一緒に雪合戦
こうして一年が過ぎ
私たちには羽根が生えるだろう
いつか飛び立つその日が来たら
時計の針も元に戻るよ
C
進むべき道違えども
同じ空の下 風を感じれば
あなたの残り香が微かで
S
またあなたの夢を見たんだ
無邪気な頃の私たち
壁に貼られている写真は
空に寄りかかり笑う二人の影
時計が示すは午後四時頃
私はアルバムをゆっくり閉じた
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