車の音さえない道を　　　
歩いていたら　
枯れ葉　足のそばで　渦を巻いた　

定休日とは違う日に
シャッター揺らして　風が鳴いた　
近くのグラウンド　
校舎の　影が伸びて　　

仕舞われたオモチャ箱の
端っこでうずくまった
ロボットは　この世界
救う夢　今も見てた　

坂の向こうへと　日は沈む
膝擦りむいて　
涙堪え自転車　押してたあの日

自販機の明かりがぽつり　
染まる茜空　冷える空気　
思い切り　吸って　
鼻の奥　ツンとなって　苦しい　胸つまる

剥がされた　街のポスター　
ギター持ち　叫ぶスター
あの頃は　歌えた歌
今はもう　歌えないよ　

小さな右手に握った　クレヨンで描いた　“ボクの未来”　　
曲がりくねった文字で　書かれた　「うちゅうひこうし」　

ボロボロのスニーカーで
追い掛けた　影法師　
あの日には　もう二度と　
帰れない　道を帰る　　

帰れない　もう・・・　


（ひらがなver.）

くるまのおとさえないみちを
あるいていたら
かれは　あしのそばで　うずをまいた

ていきゅうびとはちがうひに
しゃったーゆらして　かぜがないた
ちかくのぐらうんど
こうしゃの　かげがのびて

しまわれたおもちゃばこの
はしっこでうずくまった
ろぼっとは　このせかい
すくうゆめ　いまもみてた

さかのむこうへと　ひはしずむ
ひざすりむいて
なみだこらえじてんしゃ　おしてたあのひ

じはんきのあかりがぽつり
そまるあかねぞら　ひえるくうき
おもいきり　すって
はなのおく　つんとなって　くるしい　むねつまる

はがされた　まちのぽすたー
ぎたーもち　さけぶすたー
あのころは　うたえたうた
いまはもう　うたえないよ

ちいさなみぎてににぎった　くれよんでかいた　ぼくのみらい
まがりくねったもじで　かかれた　うちゅうひこうし

ぼろぼろのすにーかーで
おいかけた　かーげぼうし
あのひには　もうにどと
かえれない　みちをかえる

かえれない　もう・・・