置き去りにされた文庫本を
ゴミ箱に突っ込んで
日焼けに潜む思い出が
見えないように閉じ込める
秋雨の湿り気がぬるく肌にまとわりついて
それに溶け込んでくような君の残り香
知らないにおいが鼻につく
あんたのことが嫌いよ。嫌いよ。
死んでしまえばいいわ、死んでしまえばいいわ。
あんたのことが嫌いよ。嫌いよ。
死んでしまえばいいわ、死んでしまえばいいわ。
理由なんてわかんないよ。ただ瞳が濡れるの。
あんたのことが嫌いよ。死んでしまえばいいわ。
ひとつひとつ捨ててった。ゴミ箱があふれる。
あり余るこの思い出の残念な終着点。
しおり代わりに挟んでいた窓辺のクローバーの
しおれ始めたその中に四つ葉はあるのかい?
枯れ始めたならそれでいい。
あんたのことが嫌いよ。嫌いよ。
死んでしまえばいいわ、死んでしまえばいいわ。
あんたのことが嫌いよ。嫌いよ。
死んでしまえばいいわ、死んでしまえばいいわ。
殺したいくらい憎いのよだから早く消えてね。
あんたのことが嫌いよ。死んでしまえばいいわ。
君が読みかけだった青い本を開けば
干からびた四つ葉が落ちてく
その一つ一つをちぎってく
全部なくなってしまえばいいのよ。
なのにどうして、どうして、ねえ?
あんたのことが嫌いよ。嫌いよ。
死んでしまえばいいわ、死んでしまえばいいわ。
あんたのことが嫌いよ。嫌いよ。
死んでしまえばいいわ、死んでしまえばいいわ。
知らないところで笑うくらいなら許してあげるわ。
あんたのことが嫌いよ。死んでしまえばいいわ。
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