[A]
「何だか知っちゃった」
といかにも誇らしげに話したんだ
握りつぶした空き缶、
部屋の片隅に放り投げた

世間はこう言った
「円高ヤバイマジヤバイパナイ」と
そんなことも知ってる、と
ティッシュ破って放り投げた

[B]
ちょっと生えたヒゲ面でいろいろ見て
「明日も来てくれるかな」って言われて
なんて言えばいいんだろね

[サビ]
本日も晴天、シングルファザー
温い屋根の下で喧噪を聞いてんね
電灯の前でさ、舌打ちしてさ


[A]
案外退屈な
暇つぶしをぐだぐだとやっていた
取りこぼした風景、
別の場所で補完してみたり

[B]
それから伸びたヒゲ面でいろいろ見て
転がって行くサイコロ眺めながら
何て言えばいいんだろね

[サビ]
おそらくは晴天、シングルファザー
柔い椅子の上で世間を眺めてんね
電灯の前でさ、舌打ちされてさ


[A]
「正直きついかな」
不特定多数に向かって呟いた
見向きもされなかった
空き缶掴んでぶん投げた

世間はこう言った
「別に関係はないけれど」とかさ
泣きそうになってきた
泣きそうになってきた

[サビ]
そんな

今日も晴天、シングルファザー
臭い幻想の中で何か喚いてんね
どうでもいいか、シングルファザー
温い屋根の下に明日も居るんだろね
電灯の前でさ、舌打ちしてさ
電灯の前でさ、舌打ちされてさ