俺が犬持の遺体に

馬乗りになると 根こそぎ

流しから引きずり出した

床、ゴキブリ、ゴキブリ


蠢く流れに逆らい

犬持の遺体の頭を俺は自らの膝に のせてやった

ほぼ白骨とかした顔だった

「…変わり果てちまって」

俺が泣き止むのを待つかのように…

再び訪れた静寂の妙夢に

ただよう犬持己卓の亡骸が

とても静かに、

眠っていた

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赤い蝶の界③---10/40

戸惑いと侵攻の畦道のかなたへ

閲覧数:69

投稿日:2013/03/15 14:49:05

文字数:172文字

カテゴリ:その他

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