夕暮れ鳴いていた烏の声が耳を劈いて
誰もいない部屋に一人きり 染み付く畳の匂い
「愛せないよこんな僕じゃ」ばっか
胸を締め付けて
もう愛される事も知らぬまま
消えぬ悲しみを投与
夕凪裂いていた波間を漂い 失いきっていて
誰もいない 明日も一人きり 倖せ溢れる街で
愛せないの?こんな僕じゃ…
もっといい子にならなきゃ
もうそんな事に気付いたとこで
往くは嘆き果つ行路
道すがら辿っていた
偽の情愛 増愛 青哀 造
こんなにも惨めな僕には何も残らないの
嗚呼 「それ」との距離が近すぎてまるで
これまでも一緒に居たかのようだった
大層な詩に乗せて
僕が在る意味をまだ探し続けていた
願いは籠の外
隔てられた世界の狭間で問う
夕霧立っていた 前も見えずに延々彷徨って
何時しか誰、語らう事もなく
夕陽の差し込む部屋へ
闊歩 廃都 喚声 交霊
雑多な人々の群れ
もういっその事飲み込まれたら
明日、泣かず済むだろうか?
あぁ 「待って止まって」聞こえないの
もうかき消される救世
大層な詩に見えて ただ在る事を未だ
探し当てられずに
願いは蚊帳の外
隔てられず交わる果てと果て
道すがら悔やんでいた
時節 傷 愛想 愛情 哀像
こんなにも惨めな僕には何も映らないの
嗚呼 記憶の中で今一度笑う
この姿だって幻のようだった
大層な詩に乗せて
僕が在る意味をまだ探し続けていた
願いは叶えども
愛を捨て生き、後、旅の終わり。
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