右手を挙げて振りながら
笑顔で道路を渡る少女
あんなに偉くはなかったくせに
懐かしく見えるのは何でかな

周りの目すら気にもせず
トモダチと高笑いする少女
あんなに強くはなかったくせに
懐かしく見えるのは何でかな

だんだん近づく小さな家に
飛び込む準備は出来ていません
仕方ないから見上げた窓から
私は見下すのでしょう　ねぇ？

馬鹿だって言ってみたって
そんなんじゃ越えられない
チョット待って行ってみようと
見透かす目を破るわ！

右手に握る袋から
出したおくすりを呑む少女
あんなに勇気はなかったくせに
愚かしく見えるのは何でかな

だんだん月日が減ってゆくけれど
飛び込む準備は出来ていません
仕方ないから見上げた窓から
見下すのは私でしょう　ねぇ？

馬鹿だって言ってみたって
そんなんじゃ物足りない
チョットだけ時間おくれと
差し出す手を契るの？

馬鹿だって言ってみたって
そんなもの聞き飽きたの
チョット待って行ってみようよ
聞かない耳は要らない！

其処の小さな少女ですら
5年もすれば変わってくのよ
なのに変わらないまま夜を過ごして　ねぇ？

馬鹿だって知っていたって
そんなもの役立たずで
チョット待って言ってみたって
知らないものは知らない？

馬鹿だって言ってみたって
そんなんじゃ届いていない
チョット待って時間止まれと
言い出す口を止めるの！

吐き出す息をやめるの？
やめる事が出来るの？