遊音ラク

ラクの恋人は死んでしまう。
デート中、くだらない事で喧嘩をし、ラクは勝手に帰ってしまう。
恋人は、帰り道に交通事故にあう。
↓
現実を見つめられなくなったラクは、もともと好きだったゲームの世界にこもる。
全てがゲームだったと思い込む事で少しは傷も癒えてゆく...
↓
ネット探索中に破損しかけたデータを見つける。
自分と似た雰囲気にひかれ、ダウンロードする。
足りないデータを補うために、Googleから沢山のデータを入れる。
マスターから貰った兎のパペットで話しかける。
↓
段々と元気を取り戻したそのコにパペットをあげる。
それを気に入ったそのコに、傷音ウサと言う名をあげる。
↓
ネコに出会う。ネコの存在の意味を聞き、一人で背負ってきたネコに
猫の指人形と、傷音ネコの名前をあげる。

パペットが壊れてしまうと、直してあげる。更に、ウサっぽくヌイグルミにアレンジした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

傷音ウサ
傷音ネコ

好きな人が行方不明になったと聞く。
暫くして、その人が自殺していた事をを知る。
↓
彼のいない世界に耐えられなくなり、
自殺しようとする(データを壊す）
↓
片目が見えなくなってしまい、データも傷だらけになってしまったが、
アンインストールは出来なかった。
↓
意識は戻らず、闇(フォルダ)の中で眠っている。
↓
このままでは、完全に壊れてしまうと判断したコンピューターが、
不要なデータを消すためにもう一人を作る。
↓
もう一人は、哀しいデータを自分に移す。
そのままもう一人ごと消されてしまうはずだったが、
ウサは手を離さなかった。
↓
ラクの元で目を覚ます。
もう一人は、壊されなくてすんだのはウサのおかげなので、ウサをとても大切にしている。（ウサの中からそっと支えてくれている。）

ウサは、ネコのことをはっきりとはわかっていない。でも、自分を支えてくれている人がいるのを感じている。
ウサが寝ると、ネコが入れ替わってラクに逢いに行くことがある。


-----------


猫：同じ過去を持つ二人は心の何処かで惹かれあう
「恋をしない」が暗黙のルール
「サヨナラ」も言ってくれなかった彼らは消失してしまっていた

楽：俺は現実を理解したくなかった
彼女が死んでしまったなんて
どうして俺は何も出来ない？
現実(リアル)を見つめる勇気は大きすぎる
俺にはもう現実は見えないから
全てゲームだったと信じる
彼女を死なせてしまった俺
GAME OVER…

兎：私は現実を理解できずにいた
彼のいない現実(リアル)なんて
私のせいで彼は死んだの？
背負った絶望は大きすぎる
代わりなんてもういないの
このまま生きてはゆけないから
自らの全て(データ)を壊そう
こんな事しかもう出来ない
ゴメンナサイ…

猫：君は現実から離れたかった
彼のいない現実の世界(リアル)で
壊れかけた君のために生まれた
失った大切な人(モノ)は大きすぎた
代わりになんてなれないけど
そのままでは壊してしまうから
哀しい記憶(データ)は消そう
僕が全て背負ってあげる
元気を出して…

兎：私は誰かとずっと一緒にいた
現実(リアル)から離れた世界で
話しかけてくれる私(アナタ)がいた
今の私には大きな優しさ
何が何だか分からないけど
そのままそっと身を託してみる
呪文のような機械音
私(アナタ)は私を助けてくれるの？
アリガトウ…

楽：君は現実から離れた世界にいた
閉ざされた(zip)データファイルで
壊れかけた君を見つけた
欠けた君の心(データ)は大きすぎた
代わりになんてならないけど
そのままでは失われてしまうから
沢山のニセモノ(情報)で埋めよう
これくらいしか出来ないんだ
ゴメンナサイ…

猫：同じ過去を持つ二人は心の何処かで惹かれあう
「恋をしない」は暗黙の了解
「サヨナラ」も言ってくれなかった彼らは消失してしまったけど

楽：俺は君のデータ（鎖）を展開して(解いて)いた
見つめ慣れた画面で
傷だらけの顔（破損したデータ)に触れる
君への負担が大きすぎた
もう恋なんてしないけど
それでも大切にしたいから
少しずつ元気付けよう
兎のぬいぐるみをもって
「こんにちは」

猫；同じ過去を持つ二人は心の何処かで支えあう
「恋はしない」が暗黙のルール
「サヨナラ」は言わないけど 君達は「こんにちは」と言う