淡くたなびく 琥珀の雲
静かに彩る 翡翠の風
少女の瞳に 映りし光
寂しき夜の 月光かな

華やかに咲く 一輪の薔薇
儚き夢の 小さな蕾
少女の心に 灯りし灯(アカリ)
由々しき晩の 星屑かな

少女は歌う 透る声を響かせて
少女は奏でる 碧色の瞳を閉じながら
白磁の肌を すべる風は
今も昔も 同じ色


遠く深い闇の晩に
ミドリの少女は消えてゆく
ただ想い人の笑顔を胸に
泡沫となり深海に沈んでゆく
「だからお願い 好きでいて」
少女の旋律は 悲しき人魚の 子守唄


微かに残る 記憶の陰
遥か昔の 闇の残像
少女の胸に 焼きつく姿
哀れな日々の 思い出かな

艶やかに笑う 一人の王子
天涯の恋の 想い人
少女の指に 残りし体温
愛しき夜の 夢の続きかな

少女は笑う あの日のことを思い出して
少女は叫ぶ かの人の名を呼びながら
桃色の唇を なぞる光は
世にも悲しき 淡い味


寂しく脆い宵の晩に
ミドリの少女は沈んでゆく
ただ王子の幸せを胸に
雫となり闇に飲み込まれてゆく
「こんな私を 愛してくれますか?」
少女の願いは 寂しき人魚の 子守唄


私を愛してくれた
私を抱きしめてくれた
たとえ禁忌だとしても
これが私の幸せ


眩く嬉しい光の下で
ミドリの少女は笑っていた
ただ至上の幸福を抱き
光となり天に消えてゆく
「ありがとう 幸せだったよ」
少女の笑顔は 美しき人魚の 子守唄

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

人魚の子守唄

「人魚姫」の童話を少し暗くして歌詞にしてみました(^^)
感想などをいただけたら嬉しいです。

閲覧数:191

投稿日:2009/08/12 16:42:25

文字数:601文字

カテゴリ:歌詞

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