―ボクは君といられればよかったから。
つばさがほしいのなら、ボクのをあげるよ―
嘗て、空を支配した鳥。幸運を呼んだ
嘗て、空を支配した鳥。僕らはその末裔
青い翼、僕らの背に一枚ずつ
僕らは二人で一人、半人前の青い鳥
ある日、心優しいきみが言った
空を飛びたいの、と悲しそうな声で
僕らは二人で一人、半人前の青い鳥
一人では空を飛べないから
翼が欲しいときみが言う
悲しそうに悔しそうに空を仰いで
翼が欲しい、ときみは言う
苦しそうに憎々しげに空を睨んで
嘗て、空を支配した鳥。幸運を呼んだ
嘗て、空を支配した鳥。僕らはその末裔
青い翼、僕らの背に一枚ずつ
僕らは二人で一人、半人前の青い鳥
ある日、決意を込めて僕は言った
翼をあげるよ、と震えないように
僕らは二人で一人、半人前の青い鳥
一人ではそらを飛べないけど
―大丈夫、ボクの翼をあげる。
片翼では飛べないだろう?だから―
きみの背中に、一対の青い翼
ソレで飛べるね、よかったね
きみが離れていくのを見送って
空からは青い羽根が一枚落ちた
ああ、なんだか、眠く
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