輝く星すら掻き消した月が
私を縁取る影を生み出す
時間を彩り枯れてく景色の
儚き一つに成れたのだろうか
舞い落ちた花の鼓動を想う
役割を終えて紡いでゆく欠片
微睡む本性の確かな輪郭が
静寂なる夜に漣を立てる
刹那の狼狽と心にも留めず
瞼で消したから呑まれゆくのでしょう
移ろう景色を生み出した風が
私の響きをふいに連れ去る
今まで奏でた呼吸の音色は
意味さえ知らずに鳴るだけの器
舞い上がる花の一つを巡る
新しい音の行方を追う欠片
さざめく感情の朧な輪郭が
嘲笑う夜に溶けて消えてゆく
稚拙な戯言と心にも留めず
言の葉にもなれず形を失う
月明かりの下 色を奏でる
吹き荒ぶ風に掻き消されぬ様に
舞い降りた花の雫が薫る
宵闇に消えぬ風月の調べ
逆巻く本能の歪な衝動が
私を閉じ込める輪郭を濁す
鼓動の切先が黎明を告げて
形失えども熱りを残す
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