ようやく眠れた夜がもう明ける
よどんだ熱気が咽喉を絞めつける
ゆがんだガラスがビームで吹き飛ぶ
今日もふたつめの太陽が昇る
ああ、身体中からふき出す瘴気
ああ、さっきまで見てた夢に帰りたい
陽炎の道をよろよろと歩く
焦げた背中に塩の芸術
すれ違う人は人か死人か
蝉が母星に電波を送る
海に向かって犬が吠えれば
海の向こうで盗人がびびる
街の真ん中に変な塔が建ち
みっつめの太陽が呆れてる
ああ、身体中から這い出す悪鬼
ああ、このシミは僕が溶けた跡
このままここで骨になるまで
炙り焼かれて朽ちていこうか
白い世界に茹だる目がかすむ
揺らぐ街並にめまいが加速
影の縁にはKEEP OUTの帯
空でよっつめの太陽が笑う
ああ、身体中からしみ出す狂気
ああ、自分より弱い奴を探し歩く
大きな鳥が彼方に舞いながら
真っ赤に焼けた大きな石を落とす
このままここで骨になるまで
君を抱きしめ溶けていこうか
ああ、現実が焼かれていく
ああ、思い出が燃えていく
ようやく眠れた夜がもう明ける
よどんだ熱気の添い寝で吐息
ビルのすき間から得意気な顔で
今日はいつつめの太陽が昇る
ああ、太陽がいっぱい
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