揃えたる 萩の酒坏
差し入れる 鰍(カジカ)、うまし酒
また呑めるなと 酒盛りの宵

秋の暮れは早し 日は西に落ち
町の明かり燈り 月、天に居り
侘しき庭に 愁色なるや 虫の声
寂しき口に 愀然として 唄をそえ

明日など知らぬと 酒を注ぎ
明朝まで居らぬと 嘘を吐き

昔日の交わりの薄墨に色差し
近日のあらましを徒然に足し注し
宵過ぎて酔い食いて この紅顔
夢を語りし現(ウツツ)をはかりし みよ あの蒼茫

月の照かり揺らぐ 酒回り
夜の深み遠く 星廻り

甃石(シキイシ)の木葉 さらと舞い 湫(クデ)向かう
鍬先(クワサキ)の小虫 ささと跳び 楸(ヒサギ)入る
町も眠り夜中なる 月沈み往き
秋に暁を覚えず 日は高みあり

まだ呑めるかと 酒盛りの問い
応え返す 酒うまし秋
笑い返す 酒月の秋(トキ)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

サカヅキノトキ

現在製作中の曲の歌詞です。
2011MEIKO生誕祭に投稿の予定でしたが、直前に全面書き直しをした為、大遅刻中です。

閲覧数:156

投稿日:2012/01/26 23:11:16

文字数:357文字

カテゴリ:歌詞

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