地を這うばかりの僕は今日も

捨てられたゴミの中を漁る

生きていく糧を探すうちに

見つけてしまったちいさなもの

涙して挫け絶望をして

そんな思いをここに捨てたんだろ

眩しくて光るその夢を今

僕が拾って食べているんだ

今まで感じたことのない

おいしいという感覚を

でもなぜかなぜだろう

涙が止まらない

なぜだろう

なぜ?


地を這うばかりの僕は今日も

捨てられた夢の中を漁る

麻薬のように僕を犯す

いつかなくなると知りながら

いや違うな

なくなりはしないだろうな

僕が涙をもう流したくないだけだ

ああ醜い

僕はみんなに嫌われてばかりで

あの空を舞う蝶のような姿なら

君に言えるのかな

ねえ


お願いどうかその夢を今

ゴミ袋になんて詰めないで

君がいつか大きくなって

その時に後悔しないように

お願いどうしても捨てるなら

そのまま僕に譲ってくれよ

君の代わりに大事にするよ

残りわずかの命に誓うよ


見つかってしまえば最後

僕は醜い嫌われ者さ

毒ガスに塗れたこの世界で

ひっそり静かに目を閉じる

今まで食べた君の夢の

あの味がまだ残っているんだ

本当は諦めたくなかったなんて

そんな悲しいこと言わないで

ねえ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

夢喰い蛆虫

見た目からしてもみんなから嫌われている蛆虫は、ゴミ袋の中のなにをたべて生きているのかな。人間の作った毒ガスで殺される前に、なにを思うのかな。

(蛆虫:ハエの幼虫。うじむし)


誰もが諦めたくない夢を持っていて、でもそれを捨てなければならないことがきっとある。そんな悲しい夢を食べて、そこに籠められた「諦めたくなかった」を感じて泣いてしまう蛆虫の歌です

閲覧数:137

投稿日:2014/06/16 09:59:10

文字数:543文字

カテゴリ:歌詞

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