しょっぱいおはぎ

しょっぱいおはぎ
作詞：彩葉永華　作曲：龍泉灯

改札の向こうまで見送りに来たキミ
黙って押し付けてきた包みの中から　おはぎが覗く

無口で不器用なキミらしいな　泣き顔見せないように　こらえたの？
走り出す電車が加速して　キミが手を振りながら　消える

初めてのデート　下町の喫茶で おはぎを頬張ったボクを笑顔で見ていた
言葉で「好きだ」と　言わないキミの愛情表現．．．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
「さよなら」じゃないのに　溢れる涙 離れるほど感じる　キミの優しさを
夢追うボクの為　見送る道を選んだ キミの思いが沁みて　しょっぱいおはぎ

スマホをみると画面が歪んだ

打ち明けた時も一言だけ　「行ってらっしゃい」と微笑んだ
おはぎの甘さにキミが浮かぶ　他愛のない日々　側にあって

「もしすぐ戻って　来たなら許さない　一人暮らしも　悪くはないかも」
作り笑顔で言ってたキミが　浮かんで消える

「さよなら」じゃないのに　溢れる涙 広くなった部屋には　風が吹いてるかな？
一口かじる度　キミとの思い出が 口に広がり　しょっぱいおはぎ

窓から見える　景色が滲んだ

「さよなら」じゃないのに　溢れる涙 離れるほど感じる　キミの優しさを
夢追うボクの為　見送る道を選んだ キミの思いが沁みて　しょっぱいおはぎ

残り一つの　おはぎを見つめる

「たった今着いたよ」　キミに連絡して　
目的地の改札　片道の切符で　ひとり通った