強制収容所が脱獄囚を探して振り回す夜間照明の狂い方と来たら、それはもうメタファーで表し難いものがあったって知らないだろう。

 生憎ブルックリンからじゃ出口の位置だってお決まりのヤツしかないようだ。
 サナトリウムまで直結している白濁色の錆びた廊下に溜まる元害虫駆除業者の回し者だった現浮浪者の大群は、注射器の交換に忙しいしオイルを樽で飲む芸当にも些か“飽き”てきたところだ。

 ビッグスの砂糖菓子店にこの前処理場用のタンクで突っ込んだあいつの話がニューヨーク・タイムズで小さく載ったからといってうちの景気が良くなるわけじゃない。
 そういや煙草屋のどら息子はどうした。最近とんと聞かないが。


 さしずめ“裸のランチ”といったところか。


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裸のランチ

バロウズに捧ぐ

閲覧数:48

投稿日:2010/12/15 20:20:20

文字数:327文字

カテゴリ:歌詞

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