夕暮れに 一人照らされ 帰り道
さっきまで 隣ではしゃぐ キミがいた
特別な 事件があった わけじゃない
でも二人 泣いて笑って 過ごしてた

出会わない そんな過去なら どうだろう
泣くことは 今より減った 日常と
笑うこと 今より減った 日常と
フラットな 生活なんて 戻れない

思い出す 腕を引かれて 屋上へ
薫る風 キミ輝かす 五月晴れ
小さな手 背中を押して 前のめり
駆け込んだ リズムが刻む 踊る日々

朝もやに 二人で歩く 通学路
さっきまで 寝癖を残す キミがいる
特別に 夜ふかししてた わけじゃない
でもキミは 覚めぬ眼を こすってる

別れない そんな未来は どうだろう
悔やむこと 今より増える 日常と
恥じること 今より増える 日常と
デコボコな 生活だって かまわない

喫茶店 ホットケーキを 食べていた
キミの眼を 捕らえ離さぬ ５・７・５
あの日から コトバの力 酔いしれた
ほろ苦の コーヒーだけじゃ 醒めなくて

休日の まどろみの中 キミが呼ぶ
「宿題は 一人でやれ」と 応えかけ
受話器から 「いい句ができた」 弾む声
目に浮かぶ その笑顔には 勝てなくて

真夜中に 一人机に 向かってる
さっきまで 問題集を 開いてた
特別に お願いされた わけじゃない
でも今は ノートにコトバ 踊らせる

今日もまた 踊る二人と ５・７・５
明日もまた 笑う二人を もう一度
いつからか 心の中で 詠んでいた
いつの間に 知らないうちの 願いごと

ありがとう ずっと一緒に キミがいて