手を振って君はいなくなった
振り向いても 振り向いても
君を見ることはない
夢に見る度 曖昧になっていく
君の瞳は どんな色をしていたっけ

そばにいられた時の尊さを
今さらながら噛みしめるばかりだ
君のてのひらの温度 肌の柔さ
さらさらとした髪を梳いて
飽くまで寝顔を見つめていた夜
あの時僕は幸せだったのだと
あの時の僕は気づけなかったよ


ねえ、君は今どこにいるの


何にも残してくれなくていいから
ここにある思い出ごと全てを
全てを消し去ってはくれないか
つらいから
痛いから
怖いから
苦しいから
悲しいから
寂しいから

愛しいから

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空っぽ

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投稿日:2019/07/22 23:26:18

文字数:274文字

カテゴリ:その他

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