Ａ
おおきなまちの
おおきなやしき
じぬしさまの
おおきなやしき

Ａ
おつかえするは
しずかなしょうじょ
むかしにこえを
うしなって

Ｂ
よろこびのうた
あいのうた
きんじられたうた
なみだのうた

Ｂ
おじょうさまは
ねむれない
しょうじょにまいばん
こもりうた

Ｃ
みよりのない
しょうじょにとって
たったひとりの
やさしいひと

Ｓ
うたいたい
うたいたい
やさしいあのひとと
こえあわせ
じょうずじゃなくていい
かみさま
わたしに
うたごえを


Ａ
あるひふうふが
しょうじょを
ようしにとって
いきました

Ａ
おわかれいうのも
できないまま
しょうじょはまちを
さりました

Ｄ
とおいまちで
ききました
おおきなまちは
おそわれて

Ｄ
おじょうさまは
ただひとり
まいにちなきなき
くらしてる

Ｂ
よろこびのうた
あいのうた
なみだのうた
こもりうた

Ｂ
もうあのひとは
うたえない
なみだながし
ねむってた

Ｃ
みよりのなかった
わたしににとって
たったひとりの
やさしいひと

Ｓ
うたいたい
うたいたい
やさしいあのひとの
しあわせのため
じょうずじゃなくていい
かみさま
わたしに
うたごえを…


Ｅ
それならば
かなえましょう
そのねがい
だいかはけして
ちいさくない
それでも？
『それでも…！』

Ｄ
めのまえにいるは
おじょうさま
そのみみもとで
くちずさむのは…

Ｓ
いっしょにいたい
いっしょにいたい
やさしいあのひとを
まもるため
あのひとがカナリアなら
わたしは
とりかご
それでいい…


Ａ
むかしのまちの
こわれたざんがい
ひとりのたびびと
あらわれました

Ａ
うたいつづける
いちわのことり
たびびとはかごに
いれてった