ジャケット

「置いていくから 数限り味わって 忘れぬように」

踏み負う風 通り抜ける 永久の誓いを持った形見を授かり
汲み入るまで 天秤に吊るし 甲か乙か愛でるその旅路に
無音の擬音が言うには

「君は愛せますか 生ける屍となり 価値を無くせども」
定型文を 述べる使いが 儀式を歩く
憶えは挙式で知った切り この見留を上梓にしたい限り だが
焼き付くのだろう 友達だった 空教室が

白い綺麗な君の手を 包む我が友の力強い手を
忘れれないだろう 僕は其処から 手を振っていた
弔いまで不偏を誓い 「また会いましょうね」と告げる二口を
忘れはしないだろうから 僕を切り捨てて傘下の誉れとなれ

日々成す風 通りぬける その糧 共に 骨の間を抜ける
織り成す壁 聳え立つ 両手に仕え 何を仕切るのか

追う風 緑形得ずも 遠く吹いて探し渡る度 
装飾壁 帰無に戻る 無垢な偉大をずっと孕み代わる度
二人の間を取り持つ僕は

何者なのか その限りを尽くして惨めに破れた
春待つ今も 夏に留まって太陽に食らう
懺悔に夕立 雨を乞う 直 冷たい水面が耳へ入る 曰く、
「おいで来て欲しい」 私達の記念碑を建てに

明日には無い僕の手も 空になってる金魚鉢も
そして 幻夢となった 記憶の隅に 凝固していく
落とし散けた金平糖 蟻が集り出す祭囃子から
「どうか来て欲しい」 通過儀礼の最重要人として
「来て欲しい…」

紅に染まる向かいの道を 気怠く謡ったあの暁鐘も 今
還らない 違う魂の邂逅に当たり
もうこの世のものではない この両手 離せば 仲の最期だ
僕の元から 間を取り持つ 別れを告げる

「終焉兆時の熒を それに生き残り叫んだ歓声をも
 忘れれないでしょう 何もしなかった 僕を含めて
 時代の流れに睨まれて その老いぼれとなり退けられては
 嘆き逝くでしょう 衰え消える福を胸に

 それでもきっと笑うでしょう その覚悟を以て礎となった
 僕の出会った 緑風は姿を消した
 弔い合ったその終に 未だ人気残った空の教室で
 待っていましょう 再び起こる その時までは
 僕が君等の 防人となり墓を警備し愛となれ」

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暁鐘の防人

暁鐘の防人|Go-between

振り仮名付き歌詞
https://thus-library.tumblr.com/post/629393631093063680

閲覧数:449

投稿日:2020/07/17 16:08:07

長さ:04:12

ファイルサイズ:9.6MB

カテゴリ:ボカロ楽曲

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