飢える花達に水を与えよう　野放しの庭園（garden）荊蔓が舞う
鋏も持たない庭師が笑う　「美しい花咲かせるため」だと
悪意(ネトル)の花束ね　君へ贈ろう　笑った君に僕は涙する
悪意の花束君に捧げよう　跪くのは手折り盗る合図

怪しげな城に現れた城主　人呼んで彼は変態伯爵
攫われたMarigold　追いかけて迷子
やっと会えたCalendula　君は今どこに？

君に手を引かれいつも歩いてた　君の背ばかりいつしか見ていた
君は気高くそして美しく　僕は頼りなく一人啜り泣く
「平伏してご覧？豚のように這え」　狼狽えた僕に君が笑みかける
加虐の味わい知った唇で　何も変わらぬ君の甘い声

植える花達に水を捧ごう　野放しの箱庭（garden）荊鞭が飛ぶ
鋏突き刺され庭師が笑う　「君にはきっと、理解できる(わかる)はずだよ」
悪意(ネトル)の花束ね　君へ贈ろう　嗤う君に僕も笑い出す
悪意の花束君に手向けよう　　飼い殺しの楽園(Eden)　陶酔する(よう)ならば痛み

「平伏してご覧？命乞い聞こう」　脅える君に僕が笑みかける
涙を知らない強さ？君の物　痛みも知らぬ弱さ併せ持つ
悪意(ネトル)の花束　君へ届けよう　跪き笑え！醜い泣き顔(かお)でさ
悪徳の花君に手向けよう　　淪落の楽園(Eden)　陶酔する(よう)ならば痛み

ライセンス

【背徳の姫君】悪意の花

有月　仮字

シリーズ物の歌の作中歌というか劇中劇の歌。
花言葉が歌詞とか名称の元ネタ。

村から子供を連れてきては何やら企む男が一人。そんなおかしな伯爵に、拾われた少年。
彼には大好きな女の子が居ましたが、優しかったはずの彼女にさえ、彼は虐げられるようになりました。
そんな少年の耳に、伯爵の言葉は深く響いていきました……