春の夜の 夢ばかりなる
私のお国での秘密事
生まれいづる穢れた地に
ひらり、ひらり。
雪嵐の夜(ゆきあらしのよ)

花の色はうつり
不如帰(ほととぎす)泣く空
夏の夜は 早く
雲はいずこに
月やどるらむ

天の香具山白く
惜しからざりし
私がための君の命(たま)

私のため集めてきて
心、宝 
私の願い 叶えてくれるの?
御石(みいし)、裘(ころも)
子安貝
蓬莱の枝に珠とか素敵なもの 命も捨て
私への思いを
示し 者に
仕えましょう
月の夜(よ) 空見上げ
恋しき故郷に心馳せ

長からむ 心も知らず
貴方のお傍で仕えるなど
冗談もほどほどにして
いやよ、いやよ
帝としても

秋の風に吹かれ
静かな月の夜に
光満ちて座る
をとめの姿
しばしとどめむ

竜田の川の錦
恋しき人の
心も知らず恋い焦がれ

届く文も心になく
翁(おきな) 嫗(おうな) 
お別れ近く 残念に思う
辛み、重み
もろともに
打ち明ける心二人に痛む話 渡さないと
勇む帝の軍
屋根に 門に
構え待つ
塗籠(ぬりごめ) その中で
都の迎えを咽び待つ

引き絞り打つ弓でさえ
避(さ)ける、避ける
浮かべる雲の 月の住人に
沈む、心
しかたなく
守られた錠(じょう)の扉の部屋でさえも 意味などなく
開く外への道
衣、薬
持ち寄りて
手紙と歌を書き
薬と手紙を置き帰る

心無く空へと昇る
都の者たちの雲車(くもぐるま)
ただただ見送るしかない
光る、月夜
静かに終わる

かぐや姫 心にかかり
悲しみに暮れては日々過ごす
駿河(するが)の山の頂上で
薬、燃やせ
かぐや姫想ひ(い)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【応募作品】

最初のところにだけ補足をしておくと、私のお国での秘密ごとはかぐや姫の地上に下ろされた理由が何か罪を御作りになったことだというところからです。
節々に意地悪げな面があるようで無いかぐや姫の話。
色んな文章を百人一首から引っ張ってきてますのでついでに調べたりすると楽しいかも。季節を表すものを重点的に持ってきてる…はず。

相変わらずタイトル考えるのが苦手で困ったもんだ( ?ω?;)

閲覧数:256

投稿日:2013/10/31 13:31:25

文字数:679文字

カテゴリ:歌詞

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