夢から覚める悲しみ 誰もいない真夜中
深い夜の霧のような 君の歌が聞こえる
月闇にさまよう 遠い恋の幻
こめかみにくちづける 君の影を抱いた
逆回りの古時計
記憶の振り子に ぼくは囚われる
幼さは罪なのか あの日の少年は問う
失うと知っていたら 奪えたのか?…と
青白い月影 落ちる螺旋の底で
見上げた薔薇窓 祈りは甘美な痛み
憂いのまなざしと
薄絹の声が ぼくを惑わせる
穢れなき春の夢 一途な恋は木漏れ日
指先で触れただけの 淡いくちびる
その優しさは残酷と あのとき少女(アリス)は泣いた
終わりを告げる無垢なる季節 惜しむかのように
置き去りの僕を見て
少女(アリス)は 静かに微笑み背を向けた
運命のはかなさに やがて気づいたぼくは
孤独な記憶の檻に 囚われたまま
醒めかけた夢の中 あの日の少女(アリス)は囁く
散りゆく春を知っていたら 結ばれたの?…と
喪失と永遠を 知っていたなら
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