降り注ぐ雨は銀色 空を巡る光
半欠けの月が照らした テトラポット上る
死にぞこないの彼岸花 騒ぐ風の揺り籠
星屑のように煌めいた貝殻たち
波にさらわれぬように拾い集めて夕闇に消える
選別を繰り返す理の樹々は
未開拓のあの惑星に花を咲かせる
ひとつの命が終わると咲く花に
透明な時限式の毒を仕込んで腐らす
水銀は永遠を司りはしない
限られた akashic records
訪れる闇に視力を奪われないように
閉ざしてしまった瞳を奪う強い陽射し
過敏すぎる聴力から予知される音が
壊れたオルゴールだけ奏でる星の旋律
歌うように台詞を吐いて
月影に踊る兎は今宵また宴を開く
愛情も知らずに育った原木が
逆さ大地割って根だけを大空に向けた
バオバブが耳元 囁くように告げる
生まれ来る生命の芽吹く頃
今 渇く大河に稲妻のよう響く産声
静寂の朝焼け染まる 始まりの空を
流れる雲の切れ間から木漏れ日だけ揺れて
迷い星が また迷子にならぬように照らす
霊脈を走る荘厳な峰々を
包み込んだオーロラは揺らめいて
流星群 生まれ変わる
銀河を旅するように
聖者の行進がアンドロメディアを探して
恒星間を巡るように恋する女神様
万有の引力に惹かれながら
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