悴(かじか)んだ病弱なロンリネス
日陰 現状維持 自己嫌悪
冷めきった僕 ふらり インジェクション
来し方(こしかた)のホープレス
憂い 厭世的 希死念慮
漂い揺蕩(たゆた)い ただ酔い生きてんだ
爪弾(つまはじ)かれオーディエンス

永い彷徨(ほうこう)に涙ぐんだ
貪った過剰なトランキライザ
ゆらり 蹌踉(そうろう) 眼前暗黒感
夕映えに染まる庭
抱えた異常な倦怠感
求不得苦(ぐふとくく)の日常にもう飽いた
変えたくて消えたいんだ

何だって 有象無象
増大するエントロピ 歪(ゆが)み歪(ひず)む混沌
穿(うが)て からっぽの七竅(しちきょう)
驚愕的変貌を茫(ぼう)と眺む双眸(そうぼう)
なんて 戯(あじゃら)しい虚妄
盲目的其の日暮らし 無為自然の様相
廃った古の希望

間違いばっかだ 嫌だ また気が滅入ってく
きっとアルカディアはなく
絶え間なく 切り裂く 掻き暗す
悲劇的境遇
相対する 逃れようもない現実
いっそ従ってしまう
いずれ終わる
片道の独り旅の道中



交わった病室のロンリネス
陽溜まり 療養 オプティミスト
君の温もり くらり インフェクション
行く先のヘルプレス
薄命 永遠なき 吉祥日(きちじょうにち)
「彷徨(さまよ)い幸(さきわ)うさ 迷い生きてんだ
灰被りのプリンセスだって」

邂逅を言祝(ことほ)ぐんだ
まるで憂き世のアネスシージャ
ちらり 生存願望の萌芽(ほうが)
蘖(ひこばえ)の兆す庭
手放した既往の閉塞感
「愛別離苦は味わいたくないなあ」
逢いたくて死ねないんだ

"万物は流転する"(パンタレイ) 無常 有情
盛者は衰えゆき 廻(めぐ)り廻(まわ)る興亡
Fly away 矢の如く
疾(と)く過ぎ去るは光陰 まさしく烏兎匆匆(うとそうそう)
なんで 有限の寿命
明朝(みょうちょう)また逢えたとて 会者定離(えしゃじょうり)の常道
縋った永久(とこしえ)の希望

喪うなんてなく ただ隣に居たくて
そんなシャングリラであれ
触れ合って 語って 笑って
恒久的生命
祇園精舎の鐘 ゆく河の流れ
徒然なるままで
連れてかないで
とうに定められた終焉へ



愛していた 無形(むぎょう) 無上
無情にも時は進み行き 迫り来る刻々
愛していたい 不能 苦悩
脳裏を駆ける"死を想え"(メメントモリ) 酷く響く拍動
愛していよう 二人居よう
杳窕(ようちょう)たる最果てへも共に向かう鴛鴦(えんおう)
絶った現世(うつしよ)の希望

曖昧な僕らは いつまでも抜け出せない
ずっとユートピアのない
変わらずに 移ろう 俗世界
輪廻的存在
相対する 逃れようもない絶対
決して抗えはしない
じきに終わり
それは始まりへの再転回

乖離へと向かう出逢い
愛する君を識った朝(あした)は常夜(とこよ)への懐胎
哀話 儚い願い
外界へと生まれ落ちてく宿命の傀儡(かいらい)
飽いた此岸(しがん)の世態
胎内に留める君は冥(くら)き途(みち)の臍帯(さいたい)
相(あい)別(わか)たれるまでの間(あわい)
淡い愛の波間に溺れ圧し潰されて痛いや。

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【空花ルア】ウキヤマイ【オリジナル曲】

死にたがりの「僕」と生きたがりの「君」の歌

閲覧数:372

投稿日:2018/09/22 02:40:53

文字数:1,295文字

カテゴリ:歌詞

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