風花(かぜばな)が舞いし小春日和に
「もうすぐ冬ね」と少女は言う
横顔の美しい踊り子の
奥ゆかしいその初心(うぶ)な瞳

「今宵またこの場所で」なんて
切なげな唇が動く
「今日はあなたとの初舞台
魅せてあげましょう」

舞えよ舞えよ 桜のように 紅色に染まりゆく
いつかいつか 春の日のように 風光るその時を
待って待って 叫ぶこの声が 闇に飲まれないように
共に共に 踊り続けよう 夜桜の舞う日まで

霜花のはりつく窓の外で 
待てど暮らせども少女はない
卯月までもう時間は無いのに
最後を待ち続ける愛だけ

「いつかまたあの場所で」なんて
悲しげな瞳が濡れだす
「今日はあなたとの最後の日
魅せてあげましょう」

舞えよ舞えよ わたしだけのため 春色に染まりだす
今も今も ただ記憶だけ 蘇るだけの夜
舞って舞って 呟いた声が 聞こえたかのように
独り独り 踊り続ける 夜桜の舞う日まで

遠く貴方は ここまで来た
絶望も涙も置いてきた
「今日は貴方との最後の日」
懐を探る

舞えよ舞えよ 私のために 紅色に染まりだす
なぜだなぜだ と言われようと 返事など出来なくて
貴方はただ 「君は誰なの」と 声を捻りあげる
死ねよ死ねよ と心の中 「わたしは誰でもない」

舞うの舞うの 鮮血の中に 貴方の顔が歪む
ただ貴方は声張り上げた 「お前は誰なんだ」と
そうだそうだ 其の侭でいいの 最後に教えるから
「私の名はいつでも変わる。ただの踊り子(クノイチ)だから。」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

舞(応募)

taruzou様の曲に歌詞付けさせていただきました。

・所々、音と合わないところがございます。
・二番のBメロまでが語り手視点、その後からが少女視点です。
・おかしな所は、改変よろしくお願いします。
・なにかございましたら、気軽にどうぞ。

閲覧数:153

投稿日:2015/01/12 21:53:56

文字数:634文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました