作詞：聖 明人　Yunomi
作編曲：聖 明人

二人：永遠を騙る茨の中　咲き乱れた禁断の薔薇
[Dans la ronce perpetuellement que elle est pour toujours,]
[Les roses defendues fleurissent abondamment.]


リン：創られた世界　人は泣き　笑うのね
(レン：幕が上がるよ　ガラス張りの舞台)
レン：貴女は腕を　その外へと　伸ばした
(リン：憧れるように　そっと　伸ばした)

リン：亡くした日常[Quotidien]
レン：来たるべき真実[Verite]
二人：しなやかな指が運ぶ
　　　 盤上の駒[Pieces sur le plateau]

リン：鮮やかな　物語の向こう
(レン：虹描く　歴史の影に）
二人：嗚呼、貴女だけが気づいていた―


リン「消滅しては繰り返す箱庭」
レン「その外側を望んだ貴女」
リン「生み出された私たちを見る瞳は」
レン「渇望の光だけが溢れていた」
リン「おもちゃとして扱われても」
レン「使い捨てだとしても」
二人「それでも―」


レン：目覚めの光　世界のカタチ　教えてよ
(リン：繰り返す生　私が要る意味を)
リン：貴女が望む　その姿に　くちづけて
(レン：僕を捧げる　忠誠のくちづけで)

レン：沈んだ方舟[Arche]
リン：謳われぬ未来[Avenir]
二人：時代の終わりへ歩む
　　　 限られた歌劇[Opera d'limite]


リン：想いも
レン：彼(あ)の人も
二人：華より先に枯れる
レン：縫い付けられ
リン：痛みに
二人：囚われ　眠れなくても

リン：約束のくちづけを　城の奥　待つ
レン：祝福と呪いに蝕まれた
二人：眠れる森の美女[Belle au bois dormant]


リン「疼く心に触れられるなら」
レン「溢れる涙を拭えるなら」
リン「憧れに深く囚われた心は弱く」
レン「それでも僕らは愛おしく思う」
リン「だから来たる裁決の時」
レン「貴女の願いが叶うなら」
リン「この体」
レン「心はすべて」
二人「あの人のために」


リン：宿命の台詞から　戯曲は終わりへと
　　　箱庭が綻びはじめる
レン：舞台の盤上に現した答えが
二人：貴女を選ぶ鍵になれ


二人：やがて
リン：崩れてく 愛も魂も
(レン：英知の塔 掴んだ宇宙(そら)さえ)
二人：ただ　この温もり　消えて欲しくない

リン：繰り返す　舞台の上
(レン：運命の　貴女と出会う)
二人：また　可憐な薔薇　触れたい

二人：たとえ、パンドラの劇場(ハコ)を越えても―
[meme si je depasse le theatre de Pandora]


「そして、書き手はまた筆を執る」
「誰に見せるでもない劇場(ハコ)を彩るため」
「ブリキと手を取り踊る貴女は」
「ニジの向こうに触れることはできない」

「観客の居ない舞台でも」
「せめて僕らは袖から見守ろう」　
「緋緋色(ひひいろ)のドレスも」
「紫色(しいろ)の宝石も用意するから」
「だからお願い」
「どうか」
「気付いて」