『ジキルでハイド(仮題)』

(00:29~)
 午前二時過ぎ
 冷え切った
 罪の

(00:33~)
 天秤は
 どちらにも
 傾いて
 止まらない

(00:36~)
 足下に
 転がった
 銀色の
 ナイフと
 赤い滴
 花を染める

(00:43~)
 雨粒が
 責め立てるように
 僕の背中を刺した
 息を切らし
 逃げ出した

(00:53~)
 ぼくの中で笑う
 きみはだれ?

(00:57~)
 合わせ鏡に
 映る
 歪む顔
 それはぼく
 そして
 きみだよ

(01:10~)
 ふたり
 ひとつの弱いこの鼓動を
 そっと分け合った
 許されない
 命が夜を歩いた

(01:24~)
 胸の
 檻から
 響く歌声
 どこか
 悲鳴に
 似てる 

(01:38~)
 ジキル、今
 生きる意味
 息を止め
 きみに問う
 きみは目を
 伏せたまま
 月を踏み
 微笑む
 ナイフ手に
 表情を
 逆さまに
 変えて

(0:47~)
 赤く

(01:51~)
 もし
 僕ら
 二人だったならば
 作りかけの
 楽譜には
 違った音が並ぶ?

(02:10~)
 君が愛した花を
 僕が手折る
 僕が恋した人を
 君が殺す

(02:17~)
 相容れぬ
 ぼくたちの
 この脆い
 五線譜は
 張りつめて
 千切れた


(02:38~)
 遠い
 町から届く手紙の
 文字は
 滲んで
 溶けた

(02:49~)
 ふたり
 ひとつ
 ひとり
 ふたつ
 ひとり
 ひとつ
 溢れる

(02:58~)
 弾いたコイン
 白く黒く
 どちらが表?
 ぼくはだれ?

(03:09~)
 きみが
 書き掛けていた楽譜
 夜に
 呑まれて
 消えた

(03:23~)
 ハイド、今
 死せる意味
 筆を折り
 きみに問う
 きみは目を
 見開いて
 月を刺し
 笑った
 足跡も
 歌声も
 ひとつだけ
 ぼくらは

(03:33~)
 ひとつ

(03:37~)
 いつか
 きみと
 生まれ変われるのならば
 次は

(03:51~)
 ジキルの手
 ハイドの目
 同じ管
 繋がる
 ぼくたちは
 いつまでも
 離れない
 矛盾を
 この胸の
 真ん中に
 ただ一つ
 抱いて

(04:01~)
 歌う

(04:08~)
 青は
 高く
 深く

(04:18~)
 生きる意味
 死せる意味
 転がった
 ガラス瓶
 曇り空
 同じ船
 海の底
 果てなく

(04:25~)
 落ちた花
 行く波と
 来る波と
 この涙
 きみの罪
 ぼくの罪
 重なった
 手のひら
 きみはぼく
 ぼくはきみ
 罪深い
 物語

(04:35~)
 幕を閉じた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ジキルでハイド(仮題)

遠道さまの素敵曲に捧ぐ歌詞。
まだサンプルなので、タイトルは超適当です。
本当は仮タイトルを『あいつがジキルでジキルが俺で(ハイドもいるよ)』にしようかと思ってたのは内緒←

閲覧数:347

投稿日:2015/08/21 21:37:22

文字数:1,147文字

カテゴリ:歌詞

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