窓の向こう側　降り積もる
藍色に真っ白な粉雪
硝子を隔て　見つめても
溶けはしないみたい

暖炉の傍は　温かい
橙色の炎が揺らめく
ココアの香り　広がって
部屋に溶ける

キラキラ　星屑の
クルクル　ワルツのよう
フワフワ　舞い踊る
誰かの姿を隠して

きらきら　輝くも
くるくる　舞い落ちるの
ふわふわ　消えていく
もう寝ようか

窓の向こう側　降り続く
青色に真っ新な粉雪
片手を出して　触れてみる
儚く溶けちゃう

暖炉の傍も　冷たくて
鈍色の灰が残るだけ
静か過ぎて　どうしようもない
部屋に溶けず

嫌いな空間で
狂ってしまいそうだ
ふらふら　舞い踊る
誰かの姿を探して

まだまだ　降り止まぬ
いやいや　もう止まって
それならこうしよう
飛び出した

きらきら　太陽の
ぽかぽか　笑顔のよう
ふわふわ　照らされる
私の足跡を消して

来た来た　見えてきた
来る来る　舞い踊るの
ふわりと飛び込んだ
「おかえり」と


【読み仮名】
まどのむこうがわ　ふりつもる
あいいろにまっしろなこなゆき
がらすをへだて　みつめても
とけはしないみたい

だんろのそばは　あたたかい
おれんじのほのおがゆらめく
ここあのかおり　ひろがって
へやにとける

きらきら　ほしくずの
くるくる　わるつのよう
ふわふわ　まいおどる
だれかのすがたをかくして

きらきら　かがやくも
くるくる　まいおちるの
ふわふわ　きえてゆく
もうねようか

まどのむこうがわ　ふりつづく
あおいろにまっさらなこなゆき
かたてをだして　ふれてみる
はかなくとけちゃう

だんろのそばも　つめたくて
にびいろのはいがのこるだけ
しずかすぎて　どうしようもない
へやにとけず

きらいなくうかんで
くるってしまいそうだ
ふらふら　まいおどる
だれかのすがたをさがして

まだまだ　ふりやまぬ
いやいや　もうとまって
それならこうしよう
とびだした

きらきら　たいようの
ぽかぽか　えがおのよう
ふわふわ　てらされる
わたしのあしあとをけして

きたきた　やってきた
くるくる　まいおどるの
ふわりととびこんだ
「おかえり」と