紛れもないな
間違いないな
美しすぎて痛いよな
汚い時代に　こんな世の中に
天使がおりました。

綺麗でした。
はねがありました。
光のわっかがありました。
ぼくにはそれが見えなかったけど
確かにありました。

たおやかに　柔らかく
ぜんぶ歪ませてしまいそうな

天使がまいおりました。
そこに姿をあらわしました。
触れたら蕩けて消えちゃいそうなほどに
あたたかいのでした。

罪を重ねた
何か忘れた
それだけじゃ辛いよな
異常なことに　そんな世の中に
天使がおりました。

優美でした。
ぼくがきえました。
無情にひとを見捨てました。
君ならどうか知りたかったけど
それすらむだでした。

清廉に　潔白に
だれも救いたくなさそうな

天使がまいおりました。
どこか憂いを帯びていました。
なんども潰れて死んじゃいそうなほどに
もろすぎたのでした。

汚い時代に　こんな世の中に
天使はおりました。