頭の中を吹き抜けていく
終わりの前みたいな予感
逆上せた身体 取り巻く総体が
足早に色を変える
通り雨は去った
歩道橋から見下ろす 等速で流れる白い線を
去ったものを数えている 焦燥
路側帯に一つの影 遠く眺めてる
視線、視線、視線、
今 溢れ出した赤
絶え間無く揺らいでいる 宛ら叫んでいる
立ち尽くす影 唯、唯、
燻る憧憬と よく似た色をした
紅霞
もしも僕がここで こっそりと消え去って
報せは 永遠に届かないとして
歩道橋から見下ろす 大きなバツ印を
突きつけられるような空想
首筋を伝い落ちる汗が 情態を煽った
鼓動が全身に響いて 景色が滲んでゆく
速度を増していく乾風が 攫って往くその様相に
重ねた 遠い風景
茜色の街 誰かの言葉と
ずっとずっと 遥か 届かない夕景
欲しくて、欲しくて、欲しくて、欲しくて、
踠いていた 僕等のこと
憧れて、彷徨って、駆け抜けたこと
唯 笑っていたこと
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