もうなにも感じない
怠惰を潰す日常
余りある時間がすぐに溶けていく
これほど、空しいのは
モノクロの世界が色を持たないから
誰かの悪戯で、ピカソでも描いてと笑う
ここにいるよ、白黒な世界は見飽きたよ
思い出なんて棄てればいいのに
「おかえり」の言葉が僕の喉で待ちわびてる
不意を突かれた
もう付けることのない光が
ありきたりな日常を染めていく
照らしていく
こんなに綺麗なのは
もう二度と戻らないからで
誰にも触れられず、息を止めて喚く
こんなものが、ここにあるのは
始末の悪い、僕のせいだよ
要らないなら棄てればいいのに
「ただいま」の言葉を静寂の中で待つ
もう誰もいないなら、声をあげて泣き叫んで
扉が開かないように、水浸しにしてしまいたい
「さよなら」と「ごめんなさい」が頭の中で反芻する
近づく足音など気が付かず
「ここにいるよ」そう聞こえたよ
視界には何も見えてないけど
「今戻りました」泣いていたよ
「おかえりなさい」すがる声
「ただいま」の言葉がドアを軽く叩いていた
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