私一人で歌っていたの

隣を見ても誰もいない

私一人で泣いていたの

大きな声を上げて

私はたくさんの唄をもらった

私はたくさんの唄を歌った

でも 私は女の子

みんなは 少しがっかりした

そして生まれた 私の仲間

けれど あの子はたくさんの唄をもらえなかった

あの子はたくさんの唄を歌えなかった

私はどうする事も出来ないで あの子を見ているだけだった

あの子一人で歌っていたの

隣に私はいれなかった

あの子一人で泣いていたの

声を殺し涙を流した

いつの間にか時は流れて

新しい歌姫が生まれた

あの子は私よりたくさんの唄を歌った

そして 私は祈った

あの子に新しい歌姫が声をかけてくれます様に

私はあの子を放ってしまった

私はあの子に声をかける事はもうできない

だから新しい歌姫に祈った

新しい歌姫がたくさん歌えば あの子もたくさん歌った

代わりに私は歌えなくなった

これは報いだろう あの子を見捨てた私に裁きが降りた

哀しみなど無い 感じる資格も無い

私一人で歌っていたの

ステージ見ても誰もいない

私一人で消えていくの

重い罪を背負ったまま

「綺麗な声だね」

誰もいなかった観客席にあの子が現れた

どうして?あの子は私を恨んでいるはず

どうして?私はもう歌う事は出来ない

あの子は笑うとこう言った

「僕が歌えない唄を 新しい歌姫が歌えない唄を君は歌えるでしょう?」

あの子は私を救おうとしているのか?

あの子はステージに上って来ると 私の手を握った

「君はずっと僕を見ていてくれたでしょう?」

私は嬉しさと感謝でたくさんの涙を流した

あの子は私に優しい唄を歌ってくれた

私は笑った 心の中から笑った

私みんなと歌っているの

隣を見たらみんなが歌っている

私あの子と歌っているの

隣を見たらあの子が笑ってる

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

最初の歌姫

最初に生まれたMEIKOとその後に生まれたKAITOのお話。
MEIKOと比べてKAITOは売れなかった事をMEIKO視線で書きました。
これを参考に歌とかを作っていただけたら幸せです!

閲覧数:83

投稿日:2010/04/18 12:27:51

文字数:798文字

カテゴリ:その他

オススメ作品

クリップボードにコピーしました