相次ぐ人の流れとて
生きとし行ける者たちの
浮世の巡りのその中に
宴たけなわと大衆が
御上の下へ駆け出す
彼方に見えぬ夕暮れは
霧立ち上り顔隠し
雲は何処へ参ろうと
今日の月夜は朧気な
心を見せぬ酒神楽
赤く映える幾多もの
行き場を無くす命など
浮く空高く消えるのみ
恵消えゆくは気付かずに
起こらぬことなどありはせぬ
栄えた里は年月を
静かに過ごすことはせず
過ぎたる時を悔やんでも
背負いし因果がそこかしこ
染まる衣もそこかしこ
例え幾つも年巡り
小さき誤り気付いても
積み重なった負の連鎖
天恵まれず水無月よ
飛び散る飛沫に思い馳せ
沙汰な行い連れずれに
質に出てゆく果実らは
巣続き出る鳥たちの
世体よろしく空を駆け
外海の樹々を見納めて
鳴いた千鳥が水辺で遊べば
庭の木の葉に陽光爆ぜて
濡れた衣と色濃く萌える
根元のか細い芽吹き花
残れる祭りの置土産
赤く映える幾多もの
行き場を無くす命など
受ける盃ありはせぬ
恵消えゆくは気付かずに
起こらぬことなどありはせぬ
沙汰な行い連れずれに
質に出てゆく果実らは
巣続き出る鳥たちの
世体よろしく空を駆け
外海の樹々を見納めて
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