トロルの仔 ~The Changed Child~
                  作詞・作曲/Nauthiz+


ある日母親は取り替えた
 我が仔と人間の子取り換えた
綺麗なヒトの子欲しがって
 眠りし赤子をそっとそっと取り替えた

赤子はそのまま育てられ
 人間の家で育てられ
何も知らぬまま何も知らぬまま
 人々の中育っておりました

魔法を紡ぐトロルの仔は
 周りの人間から怖がられ
大人たちの嫌悪する目に
 震え震えて息を殺し生きていた

魔法紡ぐ少年は 一人ぼっち 泣いていた



ある夜その仔は起こされて
 両親は難しい顔をして
その仔の手を引き家を出て
 月に照らされ 夜の森にやってきた

途中で母は引き返して
 父の硬い手に腕を掴まれて
突き飛ばされて振り返れば
 父の走り去る後ろ姿だけ見えた

優しさだけは捨てられず 神を呪って涙した


  ボクは、生まれてはいけなかったんだ……。


森の中に少年は見た
 古く寂れた時計塔を見た
鬱蒼と繁る森の中
 ありもしない時計塔がふと建っていた

時計塔の上少年は
 朝焼けの空に包まれていた
広がる地平を見渡して
 未だ眠る眠る街をただ眺めていた

時告げし鐘の音が 染み渡り囁いた



人の形持つヒトデナシ
 その心は何を望むのかと
人として生きるヒトデナシ
 何故、何故お前は生まれしか

魔法を紡ぐトロルの仔は
 優しく微笑みふと呟いた
全てに意味など無いのだと
 無いからこその 本当の 自由だと

落ち行くその眼は 月を見て笑っていた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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トロルの仔 ~The Changed Child~

オリジナル曲『トロルの仔 ~The Changed Child~』の歌詞です。

閲覧数:109

投稿日:2011/05/23 19:34:11

文字数:665文字

カテゴリ:歌詞

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