こころむくままに
風があまりにも疾く どこか聞く耳も持たないで
あしたの天気は長閑に 外へ行く足も取り上げて
しあわせがゆっくりやってくるのなら
わたしはひとつのカタツムリになりたい
こぼれた陽がまだ暖かいうちに 今日の壁を越えて
また欠伸しているしあわせの顔を 目に浮かべながら
闇があまりにも深く 船も灯台も見えなくて
星夜のしじまに歌えば どこか寂しげなこだまだけ
それぞれがちがってみんないい と言うけれど
飛べないkiwiが身を投げてはばたくその時に
零れた雫の暖かいことに気づく春の夜明け
まだ閉じたままのやわらかい羽と 今 見上げた空
美しいものになれたなら と思う
幾つの詩を抱いて
こころむくままに歌えたなら きっと
誰かがうなずく
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