境界線
雨音鳴り止んで 蝉時雨 夕暮れ
雲間にほうき星 瞬いて翡翠のよう
彼方消えた夏の花火は 不埒な夢 胸の悪戯
宵の口に蘇るけど 明日が来れば全て忘れる
夏の影に欠けた心は真っ白な日々の境界線
手をつないでいられたなら
叶わない約束を交わすの
浜辺の透百合 寄せる波偲んで
還らぬ精霊よ 幼さは灰の向こう
青く映える真夏の午後と 水煙に浮かぶ街並
戻れないと知っているのに 迎えの火に揺れる面影
夏の風に揺れる稲穂と白波のにじむ水平線
幼き日の忘れ物は
夏の風に溶けた心は真っ白な日々の境界線
また何処かで出会えたなら
叶わない約束を交わすの
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