異説クラク

さかしま

頭蓋骨みたいな車が通る、凍る、
きっと
諦観したファントムが詰め込まれてる

消えかけた街灯　明日にはもう無い、
ずっと
弱いなんて分かっていても　許されない

光には届かなくても
くらやみを抱えたまま　地を這う
この憎しみも　慈しむために

陽は落ちた。
ファヌエルは大きな声で泣いてる、
誰も見向きもしない

光に憧れ　焦がれて
暗い病(やみ)を悔やんだまま　血を吐く
何故生きるために　苦しむのか

弱いなんて　脆いなんて　汚いなんて　醜いなんて
分かってる　分かってるんだ　もう嫌になるけど、

いつか

光に愛されなくても
くらやみでうつくしく微笑う
きみのその輝きに寄り添えるように

本物にはなれなくても
死ぬほど陰うつなまま　生きてやろう
この哀しみも　愛おしむために