S
刹那、その短さよ　滲む鈍色　朽ち逝く運命
　今、君へと捧ぐものは　永久ならぬ契りの指　
凍る錆ついた星　薄い唇　口づけは無く
　今、君へと望むものは　永久ならぬ契りの歌

A
"花の命は短し"という　恋の季節も儚げに
　わが身移ろう　眺めせし間に
ついえる夢の　果ての果て


B
積もり募る　わが慕情
　想い人は　来たらずに
番う蝶を怨めども
　終ぞ　甲斐さえ無くて

S
蜉蝣、幾星霜を経て目覚めども　数刻の翅
　薄絹の向こう透けるのは朧げな月の翳
遙か　追憶の園　禁断の実を実らせた場所
　嗚呼　終焉の鐘が鳴る　罅割れた音色、彼の地へ　



A
藍より出でて藍より青し　誉れを捨てて諳んじる
　”恋より出でて　恋より愛し　
君、死に給う　事勿れ”


B
募り積もる　わが慕情
　想い人と　添い遂げて
番う蝶と　ならん日を
　いつぞ　叶わせ給え

S’
黄泉へ逝こうとも、不知火に焼かれ灰と成ろうとも
　いざ、目指さん　煉獄で羅刹が手招くならなお
凍る錆ついた星　薄い唇　口づけは無く
　今、君へと望むものは　永久ならぬ契りの歌

S’
刹那、その短さよ　滲む鈍色　朽ち逝く運命
　今、君へと捧ぐものは　永久ならぬ契りの指