轟轟


飽いた口を塞いだ砂を噛むような言葉
終の街に蠢く亡霊の道化達

何を信じて生きれば楽になれるの？
嘘ばかり積み重ねた答え

この躰　雨に溺れ錆びて朽ち果てて
私は奈落まで転げ落ちてく
「自分さえ愛せない」と貴方は叫んだ
その声も土砂降りの雨に流され消えた


希望（ユメ）を見るだけならば簡単に出来たでしょう？
薫り立つ紅い華　花弁に毒を孕む

煉獄の淵　誘う貴方の影は
甘い毒を飲み干して嗤う


反響する不思議な声　嘆きの迷宮　「「私は何処？」」
だぶった視界　段々と歪んでく
貴方の影　私の影　カワルガワルと　眩む


目覚めたら誰もいない街に一人きり
遠く遙かな空　鳴り響く遠雷
この躰　雨に打たれ　熱を奪われる
今もなお　確かに聞こえる鼓動の音

噎せ返る華の薫り　煙る雨に虹
呼吸する刹那に走り去る閃雷
逃げ出せず　震えたまま　貴方を探して
金色に濁る静寂へ叫び続けた


--------------------------------


あいたくちをふさいだ　すなをかむようなことば
ついのまちにうごめく　ぼうれいのどうけたち

なにを　しんじて　いきれば　らくになれるの
うそばかり　つみかさねた　こたえ

このからだ　あめにおぼれ　さびて　くちはてて
わたしはならくまで　ころげおちてく
じぶんさえ　あいせないと　あなたは　さけんだ
そのこえも　どしゃぶりのあめに　ながされきえた


ゆめをみるだけならば　かんたんにできたでしょ
かおりたつあかいはな　かべんにどくをはらむ

れんごくのふち　いざなう　あなたのかげは
あまいどくを　のみほして　わらう


はんきょうする　ふしぎなこえ　なげきのめいきゅう　わたしはどこ
だぶったしかい　だんだんとゆがんでく
あなたのかげ　わたしのかげ　かわるがわると　くらむ


めざめたら　だれもいない　まちに　ひとりきり
とおくはるかなそら　なりひびくえんらい
このからだ　あめにうたれ　ねつを　うばわれる
いまもなお　たしかにきこえる　こどうのおと

むせかえる　はなのかおり　けむる　あめににじ
こきゅうするせつなに　はしりさるせんらい
にげだせず　ふるえたまま　あなたをさがして
きんいろに　にごるせいじゃくへ　さけびつづけた