[intro]
無明(むみょう)の中に闇雲(やみくも)なお前は
「配(パイ)を殖やせ」と声高(こわだか)
因明(いんみょう)の隙に嗤ってやりたい 生地から生まれ出直して来いと

[A1]
諸行無常の焼印 無間に連なる遺伝の底で
誰も彼も観て視ぬ振り現世(うつしよ)忘れ走馬燈
先つ祖(さきつおや)どもを切って刻んでは粉微塵
御覧 分け合う様にして獲り合う奴等の一部始終を

[B1]
散々禿げ上がるほど毟り取り
惨憺(さんたん)醜く喰らい荒らして
残渣(ざんさ) 鼻摘まみ遠慮と固め
音も無く積もりゆく本性は

[S1]
あんたがたどこさ何処にお前は在る
倫(みち)理(ことはり)は何処さ誰となく
問いかける否 お前に
「然うして斯うして此処迄導かれたのか?」

あんたがたどこさ何処迄靴を曳く
誰が為に鐘は鳴りて誰が踊る
やがて全て塵になるなら
お前の芥転げる結末を焦がれ待つ


[A2]
「灰になろうが朽ち果てようが私の識る由(よし)は無いだらう」
喰われている様で喰らう側にして喰い合う羯摩(カルマ)の果実
業火の中に赤々と燃えて 飴色に昏れ泥む(くれなずむ)姿さえ
都合よく救われて仕舞う世界ならば

[B2]
全ての事を已(や)め尚 時めき
奪い合う手足口 意味を問い
脳が蕩(とろ)け 肉乾いても
お前は依然 恐れ知らず

[S2]
あんたがたどこさ何処にお前は在る
遠く遠く憶えのある そこはかとなく
問いかける否 お前に
「天に賄賂を贈るだなんて本気なのか?」

あんたがたどこさ何処迄靴を曳く
誰が為に鐘は鳴りて誰が踊る
やがて全て塵になるなら
お前の芥転げる結末を焦がれ待つ

[outro]
末法(まっぽう)の此岸(しがん)
分けられようか 勝敗など
明日も視えないのに
逸そ全部瑜伽(ゆが)めて そっと「灼こうか」
地獄の竃が嗤う

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

シアン化タルトタタンの歌

「警句たっぷりスローガンソング」のイメージで、ミミコPこと笹の船みゝ子御大に作曲・編曲を依頼しました。歌詞の改訂はこれにて終了です。何編もの歌詞を何遍も送りつけたにも関わらず、些細な変更にも真摯に対応してくださったミミコPに感謝とエールを贈ります。

久しぶりに眺めたボカロカテの表層が余りにも暗くてドス黒くて絶望しました。私も盛大に毒づこうかと決意したら斯うなった…と謂う寸法でございます。本当は応援歌を書きたかった。現在の私には精神力が足りないのです。

閲覧数:643

投稿日:2018/10/06 16:19:48

文字数:778文字

カテゴリ:歌詞

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