繊月アンチリアル【初音ミクV3solid】

―――最低な現実逃避。


のらりくらりと　夢幻を彷徨う
少女の眼には　モノクロの月
夢を忘れた　縫い包み達は
今夜も　生き急ぐ

セーブ忘れて　落とした電源
ハリボテの町も　闇に堕ちた
夢を忘れた　独りの少女を
今夜も探してたの

生贄の白兎が　雪を散らせ地面に落ちる
狂気に満ちた瞳と　継ぎはぎだらけの布の服
無いものを愛すること　そんなことして意味はあるの？
頭の上、疑問符

「今夜は繊月」

ないないないない僕知らない
現実なんて観ても何も楽しくないし
たいたいたいたい手に入れたい
自由という名のその翼
ばいばいばいばいまた来月？
月は赦さない　僕が自由になることを
愛昧（I　my）　冥昧（me　mine）　少年は
夜の街を往く　夢を見る

硝子の舞台に　足跡付ける
今は誰も居ない　夜の劇場
月兎の歌を思い出した
ノイズ交じりの記憶

擦りむいた傷から　にじみ出る血
硝子の破片が　宙を舞った
夢を忘れた　独りの少女の
瞳と同じ色で・・・

逆さまになった　町並み
ふと子守唄を口ずさむ
夢から抜け出せなくなる
それも一種のHAPPY　END

今夜も少女を探す
見つかる訳なんて無いけど
記憶という「モノ」から
彼女の声が
すぐそこまでさ、

ねぇねぇねぇねぇ君はどこ？
どこにも見えない　どこにも見当たらないのに
なんでなんで僕を呼ぶ？
「愛してる」なんて戯言を

ねぇねぇねぇねぇ夢の外？
そこには僕、もう二度と戻りたくないんだ
繊月アンチリアリティー
君を探してる　夢を見る

会いに来てなんて言葉
僕のエゴだって分かってる
僕が自由でいれるのは
夢の中だけだからさ

きっと現実世界は
僕を捨てて難なく廻る
もういっそそれで良いから
このまま　覚めることの無い
夢を見よう　永遠に

千年　万年　一億年
繊月は何度でもやってきて帰ってく
ばいばいばいばいまた明日
千回目の朝日が昇る

もうもうもうもう捨てましょう
現実は捨てて夢に生きること決めましょう
くるくるくるくるくるくると
廻る時計が合図する

白む空が見えた　
人々はいつもの日常過ごし始める
必然、そこには僕は居ない
終わることの無い夢見てる

「悪夢も素敵でしょう？」
そう言う君は今どこで何をしてるのかい？
ないないないない関係ない
君が散らせたのは

「ただの白兎