『眠れる町のバラード』
星がきらめいて流れた夜
空に君を浮かべて
何度も願っていた
夜風に押され、ただ歩いていく
ゆれる草の影。懐かしい匂い
想いを馳せるように空見ては
いまの僕には明るすぎる星
眠れる町には夢が描かれ
さまよう僕など知らず
ベンチに寝転び、星屑数え
きらめく想いを集めた
茜色に染まる横顔
並ぶ小道では、少し手が触れて
ヒグラシ鳴く木立の横で
笑う君の顔。なぜか切なくて
思いがけない君の言葉に
何度も夢を重ねて
浮き立つ僕に、君は気付かず
こぼれた想いはそのまま
君に伝えたいことばかりで
少し戸惑うけれど
いつか伝えられたらいいな
たそがれの町に君と二人
河川敷の夕陽を
いまも思い出すんだ
町のしじまに葉ずれの音が
迷い込んでさざめく夜に
僕に寄り添う下弦の月が
暮れる季節に呼ばれて奏でる
君に出会えたこと
それだけでも
僕は幸せなんだ
本気でそう思えるんだ
君を知るたびに、想い募り
僕は君のすべてが
愛しくて切ないんだ
星がきらめいて流れる夜
空に君を浮かべて
何度も願っている
それが叶わない想いだって
僕は君の幸せ
願い続けてゆくだろう
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