【A】
雨粒天を目指す朝　君の影を覆う傘
そっと畳んでわたしに笑う
巻き戻る「ありがとう」の声は
いつも通りのリズムでつまらない

藍散らす払暁(ふつぎょう)　君の影は朦朧(もうろう)
空虚被った朝日が沈む
少しだけ残った温もりと
闇夜に　溶け合った

【B】
今は　face to face　近い
君の影遥か遠い
不実刻む時計
抱き寄せて舞台へ戻る

【S】
真夜中3時の　偽りのラブシーン
解れた(ほつれた)関係が　虚軸を指す
すれ違うだけの　イマジナリーな情熱
まるで掴めない愛　吐き捨てたい

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【A】
嘘で希釈した幻想　君の影はうつろう
猫被ったわたしは笑う
身体中感じた失望と
虚構に　触れ合った

【B】
今は　hand to hand　近い
絡む指とても冷たい
君と刻む時計
抱え込み舞台を降りる

【S】
真夜中を駆ける　歪(いびつ)なシークエンス
拗れた関係が　波形描く
重ねて消し合う　逆位相の感情
まるで不揃いな愛　投げ捨てたい

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【C】
古いキネマ　独りきりで
逆に見てる　君のシーンを
解ってるよ　影を追ってるだけ

【S】
わたしの背中に　エンドロール流して
曖昧な映画の　幕を閉じよう
顔を背けつつ　叫び続けつつ
無価値な君の　影潰して

夕闇霞む　最後のオープニング
まっさらな関係に　プリズム通す
赤い色の欠けた　不連続な表情
まるで張りぼての愛　もういらない