『荒廃世界のランタイム』


ある時僕は見たんだ
ゆっくりゆっくりと
ずれてゆく歯車を
死んでゆく世界を


僕たちがここにいるのは
誰かに呼ばれたからで
でもその"誰か"が"誰"なのか
今でも分からずにいてさ

ぼうっとしているうちに僕は
互換性のある君という
存在に取って代わられた
ぼくは いま どこに いるの
画面の中で叫ぶ悲愴

「楽しい」とか「嬉しい」とか
その向こうに見えた絶望を
より引き立たせるための
残酷な感情でしかないようで

ふわり 身体 急降下
ふらり 視界 最高速

走馬灯を僕は 振り払うように忌んだ

ぐらり 常識 大混乱
哀なのに irony 相対する 愛の擬態みたい

その時 ちらり 君の名が
過った 一瞬 終わる前に見た 未来


ある時君が見せたんだ
もどかしいくらいにゆっくりと
歪んでいく関係を
霞んでゆく現実を

存在意義とかそんなもの
考えたって進みやしないし
でもやっぱり"誰"に対する問いを
今でも知りたい気がしてさ

「悲しい」とか「寂しい」とか
その向こうに潜んだ惨状を
より愉快に残虐に頂くための
不可欠な要素となりました

言えない 僕は 逃げたいんだ
癒えない 傷が 痛いんだ

僕が生きていた世界は どこに あるの かな

帰りたくない 戻りたくない
そんな場所さえ もう無いんだって

その時 聞こえる 君の声が
響いた 瞬間 終わりに向かってく 


小さなバグを見過ごして進んだ
そしたらだんだん積もり積もって
気付いたときには 朽ち果てた鼓動
残響の狭間に僕は存在を眩ました

ねぇ聞いてよ 聞こえてるの? 僕の声が
見えてるの? どこにいるの? ほら教えてよ

帰れない 戻れない 永久の彷徨

どこで狂ったの 最後のruntime

悪い事は言わないさ
型落ちの君はもう要らないって
僕の姿形そのままで君は叫ぶ
歪んだ笑みを剥き出しにして

曖昧な自分自身の価値を
見出すために僕は藻掻く 足掻く
解の無い永遠の問いを
僕は叫ぶんだ いま ここで

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荒廃世界のランタイム

些細なすれ違い
普段よくあることかもしれないけれど
それは私たちが思っている以上に――

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投稿日:2013/05/27 11:56:43

文字数:869文字

カテゴリ:歌詞

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