暗澹の海の中
裸足で砂利の上を遅足に
空も見えない暗闇が
私には心地よくて お似合いで
君への愛惜も時が流れては思い出となり忘れてしまうのでしょう
「もう時効だ」なんて君は言うけど
好きになったものも忘れてしまうなんて意味がないから
「もう覚えてないよ」って嘘ついて
独り静かに君を想う
空虚の空間
そこにいる空疎の私
そこにはいないよ
私なんて初めから
君の眼にはうつれない
きっとどこにもいない
煩悶の空の上
偽物で雲の横を緩々と
果ても感じぬ死に恥が
僕として残ったひとつだけの意味
君への感情なんて忘れたことさえ忘れてゆくのだろうか
「忘れていいよ」なんて言ったとして
忘れられる程度の存在なのかなと夢は見ていたかった
「それでも覚えている」って僕だけがぽつりと零して
嘘の戸を開けて
誰もいない空間に安堵した
ここにもいないの?
でもなんだか懐かしさを感じて
緩い風が通り抜けた
僕は君を想いたい
コメント0
関連動画0
ご意見・ご感想