ロクジョウセンキ

六畳の部屋の窓から
泳いでいく魚を見ていた
今日も我が物顔をして
空を飛んでいく閑古鳥

今日も街ではマジョリティの意見が飛び交って
「私達は皆平等だ」と隠し持ったのはシンビジウムの花
顔の皺の数だけ過去に苦を受けた老人は
目を閉じ口を噤んで両手で耳を塞いでいた

君の胸の奥からビー玉ひとつ転がって
排水溝の中音を立て飛び込んだって
僕がひとり声を嗄らして叫んだって
君は気付かないよ振り向かないよな

音も立てず傾き出したこの街を
眺めていたら逆様になってしまうのかな

六畳の部屋の片隅で
蹲って延べられた手を振り払おうと
『僕の知らない所で誰かがまた消えていく』
そんな世界なら必要ないよな

口を閉ざしっぱなしの窓に
映された君の姿
轟音で鳴る銃声のファンファーレが
君の心房(こころ)を貫いた

音を立てて崩れ出したこの街の
六畳一間の部屋から今更叫んだってさ
晴れているのに降り出した(泣き出した)雨の中では(空の中では)
もう君には届く筈はないよな

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ロクジョウセンキ-歌詞

閲覧数:1,299

投稿日:2012/07/27 17:03:12

文字数:442文字

カテゴリ:歌詞

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