とばかり

夏が近いから
君に会いに行こうと思った
しまった夏服を取り出して
ろくに弾けないギターもしょっていこう
外は梅雨がまだ残っていて
傘を持たぬ僕はひどくぬれて
足を取られて一歩も動けないな
「仕方ない」僕は一つつぶやいて
下手なギター取り出し歌うのさ
どこかで聞いたつまらない愛の歌...

君は今息してるか
息をしすぎて苦しくはないか
気分が上がらない夜ならば
少しは休んでいかないか
兎角生きづらい世の中だ
明日の行方も分からないまんま
人に振り回されてばっかでさ
どうにもうまくいかないな
君は今息してるか
人に呼吸を乱されてないか...

窓の外がとても明るくて
僕は溜め息一つ吐いた
画のように綺麗な景色で 僕は
眩しすぎて目を閉じてしまったんだ
物語の中の夏はあんなに綺麗なのに
現実(ここ)ではただの暑さだけが僕を蝕んでいく
「隣に君がいるならどれほどいいだろうな」
そんなことをただ妄想しているのさ
憧れるほど　夏は残酷で
僕の居場...

喧噪の真上　そこに佇む
あたしは町を見下ろす
そよぐ風と　飛行機雲
一人鼻歌を歌う
町の動き、人の流れよく分かる
全て見えるあたしはそうまるで神様みたいだよね
なのになぜか心ざわめくの　理由(わけ)もなく叫んでみたって
誰も気付かないな
あたし　鉄塔ガール　空想がある
この足場に立っている...

都会の隅、薄汚れた街を歩く 今日も
外面だけ繕うのさ
みんながみんな気付いているのさこの街は
嘘と虚言にまみれてると
さぁ、妄言を焼き尽くしてさ
本質を見抜くのさ
ほら宣戦布告するのさ
さぁくるくらり、くるくらりと
なぁ、もう一回夢を見せてよ！
今なら行けるだろ？...